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BEAUTY AWAKE

SNOB ARTY 佐々木 良太/RYOTA SASAKI

STYLIST’S VIEW

 過去の自分を振り返ったとき「何、知ったげにやりよったんじゃろ」と恥ずかしくなります。
 東京は東京、広島は広島。有名美容師は有名美容師、自分は自分。都会の有名美容師さんがいる世界と自分がいる世界は違う。自分が関わることなんてないだろう。数年前までの僕はそう思っていました。今振り返ると、その決めつけは、いったい何だったのだろうと不思議に思います。
いつも初心で、いつまでも
ゴールのない道を走り続けたい
 なぜ、自分とは違う世界だと決めつけていたのだろうか。
 そう考えたときに、僕は自分の弱さに気づきました。
 お店に来てくださるお客さまのニーズを満たしていれば、お客さまは喜んでくださるし、お店に売り上げはある。それでいい。気づかないうちに、僕はそんなふうに思っていたのかもしれません。でもそれは、実のところ有名美容師さんと同じ土俵に乗る勇気がなかったからです。今なら、はっきりとわかります。
 同じ土俵に乗る勇気がないのは、そのレベルまで到達していないからだし、そのレベルにまで到達しようとしていなかったのは、怠慢だったと。
 最初から、有名美容師さんがいる世界と自分は違うと決めつけることで、僕はきっと安心しようとしていたのです。
 あのころは目の前のお客さまと仕事に精いっぱいで「挑戦する」ということを忘れていたのかもしれません。
 今の僕は、佐々木良太という人間にも美容師としての在り方にも、まったく満足していません。もっとうまくなりたい、それが評価されることによって全国レベルで名を知られたい、サロンの名前をもっと知ってほしい、サロンで働くスタッフたちが自分の店を自慢したくなるような店にしたい。
まるでSNOBに入社した22才のころのように、40才を過ぎた僕は今、新鮮な思いで、挑戦者の気持ちでいます。

 広島の片田舎で育った僕にとって、髪型はとても重要なものでした。カッコつけてモテることが存在意義を証明するような、そんな時代の、そんな地域にいました。勉強ができたり、スポーツが飛び抜けてうまかったりすれば別の進路があるけれど、そうではなかった僕にとって美容学校に進学するというのは自然な流れでした。高校は男子校。美容学校に行けば、髪型をもっとカッコよくできるし、女子もいる!(笑) 最初は、そんな単純な選択だったのです。

大阪の美容学校に進学し、就職は広島に戻って地域に根づいている美容室へ。来店される中年女性のお客さまの髪を巻いたり、染めたりの毎日……。そんな日々を送っていたとき、「何か違う」という思いが頭をかすめました。「あれ? カッコよくなりたくて、カッコいい髪型をつくりたくて美容師になったのに」と。
ちょうどそのころ、同期入社したスタッフがやめて、SNOBに入社しました。一度、遊びに行ってみよう。ある日、ふらりとSNOBに行って、僕は衝撃を受けました。「雑誌で見るような髪型をお客さまに提供している」と。そして、働いているスタッフがみんなおしゃれだったのです。
当時の僕は、広島の片田舎育ちのヤンチャな男子がおしゃれだと思うロカビリー系のヘアスタイル。それはそれでスタイルとしてはアリだけれど、僕はSNOBを訪れ、カルチャーショックを受けました。「おしゃれって、本当のおしゃれって、もっともっといろいろあるんだ!」と。その後、僕は中途採用試験を受けてSNOBに入社し、シャンプーからやり直しました。イチから勉強し直したのです。
 SNOBに来てくださったからには、お客さまに新しい発見や感動をしてもらいたい。自分がもともと貧乏性なせいもあるかもしれないけれど、同じ値段を払って、毛先をそろえて毛量調整だけであまり変化がない髪型に仕上げるのは申し訳ないと思っています。できるだけスタイルチェンジをして、どこかしら変わって、お客さまには新しい可愛さやカッコよさに出会ってもらいたい。
寝る間も惜しんでイチから勉強し直して、練習を重ねてきた僕は、いつもお客さまに対して最大限、力を出しきろうと思っています。

今日のモデルさんは、小さなお子さんがいる専業主婦の女性。ひと目見たときから、独特の雰囲気を持っていて素敵だなと思っていました。でも、首が長くて頭が小さいのに、その骨格のよさがヘアスタイルに生かされていない気がしたのです。そこで、ご本人の希望を汲んで前髪は短くしない方向で、もともと持っている雰囲気は壊さずに、ガラリとヘアチェンジをしてみました。
 子どもたちと遊ぶときには、動きがおしゃれに見えて、普段の家事のときにも邪魔にならず、気温が上昇する時期に合わせて軽く、明るい気分になれればと。長さも変え、立体的に見えるようにカットしました。
 雑誌で見るようなヘアデザインをお客さまに提供している美容室がある。そのことに驚いた22才のころのように僕は今、挑戦者の気持ちです。そこそこお客さまが来てくださっている、メシも食っていける。そのレベルで満足していて、誰が本当に幸せなんだろう。美容師になって何年たっていようが、がむしゃらに練習して、とことんいいスタイルをつくって、作品撮りをして、自分の限界を自分でつくるなんてことはしない。どこまでもいいスタイルをつくる。それこそがお客さまを本当の意味で幸せるにすることになるし、自分も幸せになる道だと思っています。
気づかずに眠らせてしまっていたチャレンジへのエンジンがかかったのはここ数年です。でも最近、少しずつ結果が出るようになってきました。ヘアショーをしたり、作品をつくったりして、違う世界に住んでいると思っていた人たちに評価されるようになってきたのです。
この仕事に出会えて、そして、第二の心のデビューを迎えることができて、本当によかったと思っています。根が面倒くさがりな僕は、美容師になっていなかったら、大好きなメキシコあたりに渡ってろくでもないことになっていたでしょう(笑)。
 そして第二の心のデビューを経験しなかったら「お客さまが来ないから早めに店を閉めて酒でも飲むか」というような日々を送り、気づけば閉店に追い込まれるような経営をしていたかもしれません(笑)。

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AFTER THE BEAUTY AWAKE

 SNOBの看板をもっともっと大きくしたい。ここで育ったスタッフたちが、全国に出ていったとき「SNOBじゃけん!」と胸を張って言えるような、そんな自慢できる美容室にしたい。そのためには、まず自分が、先輩、後輩、仲間、お客さまに気づかせてもらった多くのことに感謝をしながら、これからも、もがき楽しんでいければと思っています。何度でもスタートは切れる。そんな僕の不器用だけと真面目な美容師の在り方をみなさん、ぜひ見に来てください。

佐々木 良太
SNOB ARTY 店長
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