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「ココロウバウハナ」

2019.04.19

大胆さと繊細。
対極の印象を併せもつ独特な存在感を放つ、ダリア。

まだ半分眠ったままの頭で、市場へと向かう早朝。
活気あふれる市場に到着すると「今日はどんなダリアが入荷しているかな」と必ず真っ先に早足で一通り仲卸のお店をぐるりとまわる。
並んでいる花たちの顔を見るとさっきまでの眠気が飛んでいく。
私の仕事は日々、頭の中で花たちにふさわしい空間をイメージし、 いろんな素材を組み合わせ、仕上げまでを考えていく作業。
その仕上げに必要な最後の一花、その何かは市場で決まることが多い。 

また時には、 仕上げを探していたはずが、花と出会った瞬間の閃きにより、 メインに考えていた花が 180度変わってしまうことも。

だから早起きは大変だけれど、朝の仕入れこそおもしろく大事だったりする。

鮮明に記憶に残っている出会いがある。
それは黒いダリア「黒蝶」との出会いだ。
それは私がまだアシスタントだった15年ほど前。
当時はまだ黒い花自体が珍しく、そのマットな質感、強く、優しく、美しい姿に、一瞬にして吸い込まれるように心奪われた。

それまでのダリアというと初夏と秋の中旬しか出回らず、ずいぶん小さく長持ちもしない。
イメージはとっても可愛いのに儚い花。

しかし「黒蝶」との出会いは、私の中のダリアのイメージをガラリと変え、「花って美しいだけでなくかっこいいんだ」と意識するきっかけになった。
空間に良い緊張感をもたらしてくれる「黒蝶」は、あっという間にフラワーアーティストの人気者に。
花に限らずだが、人気が出ると生産者が増え、研究と改善を重ねられ、どんどん新しい品種ができる。 それは間違いなく生産者の方々の日々の努力のおかげだ。
私の好きが高じて長野へダリアの生産者さんに会いに行ったことがある。 生産者の皆さんが、一本一本丁寧に出荷準備されている姿を見て、花の扱いをより丁寧に心がけるようになった。

【ダリアのおすすめの飾り方】 ● 一輪でもインパクトのある花なのでシンプルに一輪で飾るのがオススメです。  クリアガラスではなく陶器や色のついたガラス花器や形も特徴のあるものなど『ハナ+花器』をオブジェのような感覚で飾ると面白いと思います。

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