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音楽
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Saffiyah Khan

2019.04.15

Saffiyah Khan(サフィーヤ・カーン)

2年前の4月、イギリス中部のバーミンガムで展開していた抗議行動で、あるイスラム系の女性が複数の右翼の男たちに囲まれて怒鳴られていました。その様子を見かねた当時20歳のアジア系イギリス人女性サフィーヤ・カーンは一人の右翼の前に立ち、彼の罵声の前であくまでクールに対応した写真があっという間にSNSで世界中に回って話題になりました。

 

 

その時に彼女が着ていたのはThe SpecialsのTシャツでした。


1990年代生まれの彼女がスペシャルズのことをどの程度知っていたかな。
1979年に画期的なデビューをした彼らは80年代半ばには解散し、その後個々のメンバーは地道に活動をしていたものの、若い世代まで彼らの最盛期のレコードが聞き継がれていたとはあまり思えません。因みに、スペシャルズというと、パンク・ロックの時代のすぐ後、パンクのエネルギーを持って、すでに過去の音楽となっていたジャマイカのスカのリヴァイヴァルを起こし、しかも白人と黒人のメンバーが一緒に演奏することによって、当時一部で持ち上がっていたレイシズムに対してものを言う存在でした。

最近久しぶりにオリジナル・メンバーで少しライヴ活動を再開していたスペシャルズは40周年を記念する久々のアルバム「アンコール」をつい先日出しました。 その中に、最初から彼らに絶大な影響を与えていたジャマイカの伝説のDJ /プロデューサー、プリンス・バスターが60年代に発表した曲「Ten Commandments of Man」(男の十戒)のカヴァーをすることにしていました。 

しかし、今聞くとこの曲の歌詞の男尊女卑振りには気が引けるものがあります。そこで、スペシャルズはサフィーヤ・カーンに声をかけて、彼女にこの曲の新たな歌詞を書いてもらうことを依頼したわけです。これまで音楽の経験は全くない彼女はバーミンガム生まれで、十代の後半から近所の社会プロジェクトに写真家として関わっていました。 当時のことを、その半年後にTEDトークで本人が語っています。

こうして生まれたのがスペシャルズの“Ten Commandments”です。作詞に予想以上に時間がかかったサフィーヤは録音のぎりぎり前まで悩み続けたのですが、例の事件の時と同じようなクールな口ぶりで、プリンス・バスターも含む男尊女卑的な男たちを諭す形になっています。英語の歌詞が画面に出てくるヴィデオもなかなかカッコいいものです。

事件の後に落ち着いてイスラム系の女性と話せた時の動画

その後のサフィーヤのイメージは次々と変わりました。

 

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THANKS @thefallmag (images @jessica_mahaffey) @elite_london in Bethany Williams amazing environmentally/ethically conscious clothing

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