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身近になった
写真を撮るという行為

 Izaki氏が手がけるEPMの代名詞アイテムとなっている、クライミングロープを使用したカメラストラップ『YOSEMITE CAMERA SRAP』は、ヨーロッパで「カメラストラップの最高傑作」と称され、世界中のライカプロストアなどで取り扱われている。注目すべきは、ツールだけではない。その公式ホームページもだ。

小松 Izakiさんのサイトは、いろんなコラボレーションがあったり、日本人の女性が出てきたり……ライカに対してこれまで抱かれがちだった「高級品」「扱いが難しい」「敷居が高い」というイメージを払拭した気がするんです。身近に感じられますよね。

Izaki そうなんですよね。ライカ社としては、女性、しかも日本人をブランディングイメージにするのは難しいレベルのことだと思います。でも、我々が代わりに、このサイトを通してそれをカッコよくやることで、ちょうどいい温度感になると思ったんですよ。

小松 ライカに対するブランドイメージはみんなそれぞれあると思いますが、EPMのサイトはファッション寄りなところもすごく面白い。Tシャツの紹介の仕方なんかも、ゆるさとビッグネームのコラボになっていたりして……。

鳥羽直泰(以下、鳥羽)過去にIzakiさんはネクタイもつくっていらっしゃいましたよね。あれはイタリアブランドだったでしょうか?

Izaki そうなんです。個人ネームでライカとコラボしたのは僕が初めてらしくて。

小松 よくも、そんなことが!!

Izaki そうなんですよ。TIE YOUR TIEっていう世界一高級だといわれる紳士服ブランドがあって、そこのアートディレクションの仕事を受けていて。それでフィレンツェのライカギャラリーみたいなところで写真展をやってくれという話が。カメラマンや写真家を名乗るほとんどの人が写真を撮ることに特化していると思いますが、僕は常に新しいものをつくる目線でいたいと思っていて……。もともとカシオのG-SHOCKのディレクターの仕事を10年やっていましたし、アパレルのデザインや企画もやってきたので、そういうのが大得意。むしろ、カメラは後付けみたいな感じなんです(笑)。だから、写真展をやりますってときに、「どうせなら面白いものをつくりましょう」「こういうイベントをやってみては?」という提案をしたのですが、それが本国やイタリアのライカには新鮮だったんでしょうね。

小松 写真って、素敵なものを何も考えずにすっと撮ることができる。それが、時代性とうまくリンクすれば注目されるだろうし、ゴリゴリの写真家じゃないところにいろいろな可能性が出てくると思うんです。ヘアデザインの世界も同じようなところがたくさんあるんですよ。計算しつくされたヘアっていうのは、何かその瞬間から古びてしまっているというか、論ずること自体が恥ずかしいというか……。逆に若者は、カッコいいでしょ? おしゃれでしょ? ですべてOKなんですけどね。写真に関しても今はスマホで加工できたりするから簡単なんでうすけど、写真にふれるという点では、見ていてもすごくいいなって思っています。

鳥羽 確かに、ライトになった分、関わりやすくなってきてはいますよね。スマホで写真をキレイに撮るという感性を持ったまま、ライカを持ち出すと面白いと思うんです。

小松 この間、ライカQを持った女のコが2人いたんです。さすがにそういうシーンをあまり見ないから新鮮でした。

Izaki ライカQに関しては、僕がぶら下げているより女子のほうが全然サマになる(笑)。

鳥羽 その女のコたち、おしゃれな感じでした?

小松 いい感じだった。こういうコたちがどんな写真撮るのかな? って興味が湧きましたよ。

 小松氏が目撃したもの……それは、まさにIzaki氏の活動が具現化された瞬間だったのかもしれない。

 

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